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HRデータを基に人的資本系形を成功に導く、「戦略・基盤・分析」の三位一体のアプロ...

公開日: 2023/09/05

HRデータを基に人的資本系形を成功に導く、「戦略・基盤・分析」の三位一体のアプローチの重要性

「人財の見える化プロジェクト」で電通の人財育成を加速

電通コーポレートワンは、dentsu Japan全体のコーポレート機能の強化と事業変革支援を担う。同社が、株式会社電通の社員に行っている「人財の見える化プロジェクト」は、「Digital HR Competition 2022」ピープルアナリティクス部門でグランプリを受賞。人財育成視点でのデータ活用事例として、高い評価を得た。

株式会社電通コーポレートワン
人事センターHRマネジメント室
人財マネジメント部
小林 洋子

プロジェクトの目的

急速にビジネス環境が変化する中で、事業変革をするためには、人財の育成が急務だ。それには人財の成長を可視化させることが重要となる。

「『人財の見える化プロジェクト』では、HRデータを活用して、成長に寄与する要因を可視化し、社員と会社の成長を最適化することを目指している」と電通コーポレートワンの小林洋子は語る。

社員を捉える9つのセグメント

社員の成長は評価だけでは測れないと考え、高いパフォーマンスを発揮する複数の社員にヒアリングを実施。すると彼らは自律的な成長意識が高く、学びに貪欲であるという共通の傾向が浮かび上がってきたという。そこで縦軸にパフォーマンス(評価)、横軸に自己成長意欲という2軸を設定し、パフォーマンスは「高、中、低」、自己成長意欲は成長や学びに関する独自の設問への回答状況から「模索層、自律層、拡大層」の3層に分け、9つのセグメントで社員を捉えることにした。

「模索層は、自らのありたき姿や学びを設定できていない層、自律層は自らの目指す状態の設定はできているが学びの場が持てず、業務に生かし切れていない層、拡大層は市場価値を把握しながら自身のありたき姿に向かって成長している層、と定義しました」(小林)

分析&打ち手の検証

2021年に全社の状況を把握したところ、模索層が45.8%を占めていたという。

分析していくと、拡大層で高いパフォーマンスを発揮している人ほど、組織へのエンゲージメントが高く、ワークライフバランスも良好なことが分かった。そこで、模索層の社員を拡大層へと移動すべくどのような打ち手が有効かを検証。模索層で高パフォーマンスの社員に対しては、業務から離れて自分と向き合い、ありたき姿を考える「未来構想キャンプ」を実施したところ、非常に好評だったという。また、拡大層の離職防止視点で異動の優先順位を上げる施策も行っている。

こうした取り組みの結果、23年3月には模索層が38.2%まで減少。「今後も模索層に停滞させ続けない施策を打っていきたいです」と小林は語る。

縦軸に仕事におけるパフォーマンス、横軸に自己成長意欲を取り、9つのセグメントに分類。模索層を拡大層へ移動させるための施策を検討・実施した結果、23年3月には模索層が45.8%から38.2%まで7.6ポイント減少した

株式会社電通コーポレートワン
人事センターHRマネジメント室
人財マネジメント部
篠原 喜洋

スキルデータの活用へ

またもう一つ重要な取り組みが、スキルデータの活用だ。電通では「電通ビジネスコアスキル」と「事業領域別専門スキル」の2層に分けて管理。社員本人と上長がそれぞれ5段階で入力する。

「分析の結果、ビジネスコアスキルが高い人ほど、事業領域別専門スキルが高いことが分かりました。高い専門スキルを持つには、ビジネスコアスキルが不可欠であるという仮説を立てています」と同社 篠原喜洋は語る。

上記仮説を基に、入社5年目までの若手社員中心にビジネスコアスキルの強化育成プログラムを実施。スキルを行動ベースで説明、セルフチェックできるツールを作成し、上長との1on1などでも活用している。

今後も様々なHRデータを多角的に分析・活用し、人財の見える化に取り組み、社員一人ひとりに最適な成長支援を実現していくことを目指している。

データドリブン人事の推進は急務。その成功の鍵とは

企業価値向上において、社員のキャリア自律を高めるために重要となる「データドリブン人事」。これを推進するには、何が必要となるのか。電通デジタル 山田健、イグニション・ポイント 石橋誉、ISID 二ノ宮雄将の3名が、データドリブン人事の成功の鍵を解き明かす。

データドリブン人事の始め方

株式会社イグニション・ポイント
ワークデザインユニット
ユニットリード/ディレクター
石橋 誉

石橋 今ある課題の仮説を、まずは手元のデータで検証してみると良いでしょう。これまで肌感覚で感じていたことがデータで検証できる感覚を得られれば、データを使った変革が急務だという危機感が高まると思います。しかし、これらを本格的に進めるには、社内リソースだけでは難しい。重要なのは、外部の専門家を交えた変革推進チームを組成することです。ここで初めて、データドリブン人事の第一歩が踏み出せます。

人事戦略とデータ基盤の連動

石橋 今、人財ポートフォリオの策定に取り組む中で、異動配置や幹部候補の育成をいかに効率的に進めるかを考える企業も多いでしょう。しかし、進めるには、まずデータ活用環境の整備が必要です。あくまで単一の人事業務の処理が目的だった人事情報は、社員視点で一元的に管理できている状態にはなっていません。電通のように職務経歴を30年も集められている企業はまれです。

例えば、異動配置の適正化をする際、経験履歴データはもちろん、組織情報やローテーションパターンなどの基本的情報も必須です。また、後継者育成であれば、さらに必要なデータは増えます。人事評価データやヒューマンアセスメントデータ、人財要件定義などを組み合わせ、人財をリストアップしなければなりません。

大手製造会社では、すでにシステムを導入していましたが、システムだけではなく、データ環境整備について必要性を認識してもらうのに2カ月かかりました。

その後、「現状把握・データの要件定義」「データ整備・分析」「プロトタイピング」のプロセスを経て、本番導入に至るのですが、ここまで1年半ほどの時間が必要でした。HRシステムという箱を先に買っても、その箱の中身であるデータ自体を作り出さなければならないのです。

データから打ち手を考える

株式会社電通デジタル
データ&AI部門
プロダクトマネジメント事業部
事業部長
山田 健

山田 我々は、採用、配置、育成、評価といった人事の各ステージにおいて、様々なHRデータの分析支援をしてきました。図2のHRアナリティクスの部分をご覧いただくと、実に様々な分析が可能だと分かっていただけると思います。

その中でも今回は、「生産性分析」の事例を紹介します。ここで活用するデータは、「勤怠データ」「行動ログデータ」「部門別業績データ」「カレンダー・予定表データ」などです。この業績と行動量から算出した生産性の特徴を、部門ごとにレーダーチャートに落とし込みます。

このチャートでは、自分の部署と比較対象の部署、そして全社平均とを比較することができます。例えば、営業1部と2部での行動傾向の違いが可視化できるため、生産性の高い部署の行動パターンを横展開することが可能です。また、職階別比較もでき、マネージャーの時間の使い方の違いを見つつ、そのあり方を考え、人事施策にも活用することができます。

各企業の人事戦略を基にしたHRバリューチェーンを起点に、HRデータアナリティクスとデータ基盤を一気通貫でサポート。確かな打ち手を実行するためには、データアナリティクスの精度とデータ基盤の質・量がその差を分ける

トータルHRソリューション「HUMAnalytics」開発の背景

山田 ISIDが開発した統合人事システム「POSITIVE」は、2700社超の企業が導入しています。このPOSITIVE上のデータに対し、電通デジタルの強みであるデータ分析を加えることで、新たな価値提供ができるのではと進めてきました。

しかし、ここで大きな壁にぶつかりました。ただデータありきで、仮説や戦略がないままだと、砂漠の中から砂金を探すような作業になります。そこで、人事改善コンサルティングで多くの企業を支援するイグニション・ポイントにお声がけしたのです。この3社の強みを生かすことで「戦略・基盤・分析」の三位一体となったサービスが提供できると考えました。

「HUMAnalytics」とその最前線

株式会社電通国際情報サービス
HCM事業部
ビジネスデベロップメントユニット
HCMサービス企画開発部
シニアプロデューサー
二ノ宮 雄将

二ノ宮 全体として4つの施策を展開します。1つ目が、経営戦略と人事戦略を連動させ人事計画を練る「戦略型コンサル」。2つ目が、必要な人的資本データを収集し、可視化させる「データビジュアライゼーション」。3つ目が、データを分析し、人事施策を提案する「データアナリティクス」。4つ目が、人事施策を定着、推進し、データドリブン人事への変革を実現する「伴走型コンサル」。このサイクルを繰り返すことで企業価値向上につなげます。

多くの企業は、「何から始めていいのか分からない」「自社のHRデータのコンディションが分からない」といった悩みを持たれています。そこに対して、独自のフレームワークによる簡易データ調査で顧客社内のHRデータを可視化し、実行可能な分析の示唆出しを行うサービスをこの秋から開始いたします。

戦略立案から実施・運用定着までのサイクルを分断させることなく、トータルに支援する「HUMAnalytics」。このサイクルでのソリューション提供を通じて、データドリブンな人事判断・経営判断を可能にし、企業の人的資本経営の推進と企業価値向上に貢献する


※この広告記事は、2023年9月5日「日経ビジネス電子版SPECIAL」で公開されたコンテンツを転載しています。

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